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【理学療法士が解説】高齢者の食欲不振:原因と改善策を徹底解説

体の情報

最近、両親の食が細くなってきてるけど、大丈夫かしら・・・

ぽんた
ぽんた

高齢者の食欲不振は、栄養不足や体力低下と直結する大きな問題です。
放置すると、要介護や寝たきりのリスクを高めることにも。

そうなんだ〜・・・そもそも食欲不振はなんで起きるのかしら。何か良い対策はあるの?

ぽんた
ぽんた

理学療法士のぽんたが食欲不振の原因と改善策を解説していきます。
この記事を読めば、食欲不振を早期に改善できるかもしれません!!

「最近、年老いた両親が『食欲がなくて…』と言うようになった」「買い物や料理が大変で、食事を簡単に済ませがち…」そんなお悩みはありませんか?

高齢者の食欲不振は、栄養不足や体力低下と直結する重要な問題です。放置するとフレイル(虚弱)やサルコペニア(筋肉量の減少)に発展し、要介護や寝たきりのリスクを高めることが報告されています。

この記事では、理学療法士の視点から「どうして高齢者は食欲不振になりやすいのか?」という原因を分かりやすく解説。さらに、宅配弁当・栄養補助食品の活用や簡単な運動など、すぐに取れ入れやすい改善策もご紹介します。

高齢者が食欲不振になる主な原因

多くの研究では、味覚や嗅覚の変化、口腔機能(咀嚼や飲み込み)の低下、心理的要因、そして生活習慣の変化が複合的に関与すると言われています。ここでは代表的な原因をいくつか挙げます。

加齢による味覚・嗅覚の低下

鼻詰まりをした時、食事をしても「なんか味気ないな」と思った経験はありませんか?
この経験と同じで、加齢により舌や鼻の感覚受容体が衰え、若い頃より味や香りを感じにくくなります。そのため食事が”おいしい”と感じにくくなり、自然と「食べる意欲」も減ってしまいます。

口腔トラブル・嚥下(えんげ)機能の低下

歯が抜けていたり、義歯が合わない状態だと、噛む・飲み込むことが苦痛になります。また嚥下機能が低下すると誤嚥(ごえん)のリスクが高まり、「食べるのが怖い」と感じることも少なくありません。

持病の影響

胃や腸などの臓器が病気となると、食べてもうまく消化や吸収ができなくなります。そのため、せっかく頑張って食べても、うまく栄養を身体に取り込むことができなくなり、臓器は脳に対して「もう食べなくてもいいよ」といった信号を送ってしまいます。そのため、さらに食欲不振が強くなることになります。

心理的・環境的要因

高齢になると買い物をする、料理をするということだけでも大変になったり、面倒になったりします。結果的に、食事を簡単に済ませてしまう 栄養不足 食欲がさらに落ちる という悪循環につながります。

また1人暮らしの方は、「誰かと一緒に食べる楽しさ」がなくなり、さらに食欲が湧かないことに・・・。実は、抑うつ状態や認知機能の低下なども大きな要因の一つになっています。

日々の運動不足や活動量の減少

身体を動かすということ=カロリーを消費すること。1日中、動かずにいて、「あんまりお腹空かないな〜」と思った経験はありませんか?日々の運動や活動量が減少すると、エネルギーの必要量が減り、どうも食欲が湧かないということになりがちです。

食欲不振が引き起こす問題

栄養不足から始まる悪循環

高齢者が十分に食事を摂れない状況が続くと、タンパク質やビタミン、ミネラルなどあらゆる栄養素が不足しがちになります。こうした栄養不良状態は、研究によって死亡率や感染症リスクの上昇と関連することがわかっています。

さらに、筋肉量が減少する「サルコペニア」や、全身の虚弱状態を指す「フレイル」に陥りやすいというデータもあります。
結果として、転倒・骨折 寝たきり 要介護状態と、深刻な状況に発展するケースも少なくありません。

生活の質(QOL)の低下

食事はひとの3大欲求の1つ。食欲不振によって「食べる楽しみ」が失われると、心理面でもうつ傾向や意欲低下を招きやすくなります。加齢による体力の衰えと相まって、外出や趣味の活動が減り、生活の質(QOL)が下がる悪循環に陥りがちです。

高齢者の食欲不振を改善する4つのステップ

食事形態・調理法を見直す

嚥下食の活用

噛む力や嚥下機能が低下している場合は、「柔らかく加熱する」「食べ物を一口サイズに調整する」「刻んだりミキサーで形態を調整する」だけで食べやすさが大きく変わります。

電子レンジや便利グッズの活用

長時間火を扱ったり、キッチンに立つのが大変と言う方は電子レンジ用の調理器具などを活用すると、調理時間も短くて済み、安全面でも安心です。

味付けや香りの工夫

匂いや味が分かりにくという方は、出汁やハーブ、スパイスを活用し、「塩分過多に頼らず風味を高める」調理がポイントです。

買い物・料理の負担を減らす

宅配サービスや買い物代行を活用

スーパーの中を歩き回る体力がない、重い食材を運ぶのが大変という方は、生協のたくやいやスーパーのネット注文、買い物代行サービスが便利です。

家族のサポート

週に1回程度は一緒に買い物をして作り置きをしてあげるだけでも負担が大きく軽減されます。

ヒント:「調理が大変」「家族のサポートも難しい」という方には、宅配弁当や配色サービスも
    おすすめ(後述)

宅配弁当(配食サービス)・栄養補助食品の活用

高齢者向け宅配弁当(配食サービス)

  • 栄養バランスが考えられたメニューで、温めるだけで美味しい食事が完成。
  • 「柔らかい食事」 や「減塩メニュー」を扱う業者も多く、嚥下機能がある方や食事制限が必要な方にもおすすめ。

栄養補助食品・サプリメント

  • お手軽にカロリーを摂取できる、ゼリータイプやドリンクタイプなどが市販されています。
  • タンパク質やビタミン、ミネラル不足を補う製品も。

理学療法士おすすめの運動

  • 立ち上がり動作の反復練習。回数はご自身の体力や体調に合わせて調整してくださいね。(例:20回 × 3セット)
  • 1日5000歩を目指してウォーキングを行いましょう。日の光を浴びることも重要!
  • 「腹式呼吸」「首を回す」「肩を上げ下げする」「頬を膨らませたりすぼめたりする」などの嚥下体操を取り入れると、飲み込みやすさの向上にも繋がります。

まとめ

高齢者の食欲不振は、単なる「食べたくない」だけの問題ではなく、味覚や嗅覚の変化、口腔機能の低下、心理的要因、そして買い物や調理の負担など多面的な要素が関与しています。

放置すると、栄養不足 → 体力低下 → 要介護状態 のリスクが高まり、生活の質(QOL)も大きく損なわれる可能性があります。

宅配弁当・栄養補助食品の活用、調理負担の軽減、適度な運動などを組み合わせて、まずはできることから始めてみてください。気になる症状が長引く場合は、遠慮なく医療機関へ相談してくださいね!

参考文献

  • World Health Organization. World report on ageing and health. WHO; 2015.
  • Donini LM, Poggiogalle E, Piredda M, et al. Anorexia and aging: from pathophysiology to treatment. Nutrients. 2013;5(10):4125–4156.
  • Morley JE. Decreased appetite. In: Morley JE, Thomas DR, eds. Geriatric Nutrition. 4th ed. CRC Press; 2013: 154–163.
  • Logemann JA. Evaluation and Treatment of Swallowing Disorders. 2nd ed. PRO-ED; 1998.

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